説明
オルトルーゴ100% マセ7~12日、セメント槽発酵 残糖を残したまま瓶詰のメトードアンセストラーレ SO2極少量添加、ノンフィルター 今年のルビーゴは果実味が穏やか、シダー(杉)のニュアンス、ドライでスマートな印象。2021年同様、梗の様なニュアンスがあり、タンニンも感じます。少し寝かせたいヴィンテージです。
クローチについて
1935年、もともとこの地で農業を営んでいたジョゼッペ・クローチ氏が、この土地を購入した 事から歴史が始まる。当初は酪農等、兼業農家として生計を立てていたが。80年代よりワイナリーとしての活動を本格化。少量ずつ自社でのボトル詰め、販売を開始した。畑は10ha。北向きのなだらかな 斜面でアペニン山脈からの涼しい風が常に吹き降ろしてくる。当初より有機農法での栽培を行い、地元密着でワイン販売していく。畑の標高は260m。現在は孫にあたるマッシミリアーノ氏と弟のジョゼッペ氏 が志を引き継ぎ、祖父から伝わる家族の味を守り続けている。
醸造はセメントタンクにて白も赤も皮付ごと自然酵母のみで醗酵。冬の間セメントタンクで過ごしたあと、それぞれの熟成期間の後瓶詰め。クロ―チのメインとなるワインはフリッツァンテ。彼らの土地は大きく山の上側と下側に分かれ、上側は鉄分を含んだリッチな土壌、下側はエミリエでも珍しい海由来の窒素分の少ない砂質土壌となっており、この下側の部分では窒素不足の為、酵母の発酵が緩やかになる。冬にカンティーナの温度が下がると共に、発酵は一時停止する。春になり、残糖を残したままボトル詰めを行う。次第に暖かくなり、ワインの温度も上昇すると停止していた酵母が再び動き出し、瓶の中で再発酵が始まり、フリッツァンテとなるのだ。
このフリッツァンテはこの土地ならではの味なのである。山の上側の畑からはそのリッチなミネラル分からスティルワインが造られる。総敷地は18haあるが、森や木々に囲まれている。
また、彼らは代々そうしてきたように小麦を造っている。単一品種ではなく、複数の品種を栽培している。それは農業として売るためというよりは、まず自分たちの食糧であり、余ったものを外へ売るのが昔からの農家の基本だからである。自給自足が基本であり、ビオディベルシタ(生物多様性)が大切であり、ワインが売れるからと言って小麦畑をつぶして葡萄畑にしようとは決して思わないという。
そこには代々この土地で他の者に左右されない確固たる農民としての信念と、人類が安易に歩んできてしまった道への警鐘も含まれている。SO2はトラヴァーソ(移し替え)の時にフリーの量を図って1回だけ10~15mg/L添加。
インポーター資料より