フラール・ルージュ/オクトーブル 2021

商品名 オクトーブル 2021
原語表記 Octobre
ワイナリー/生産者 フラール・ルージュ/ジャン・フランソワ・ニック
タイプ
生産地域 ルーション/フランス
ブドウ品種 シラー50%(樹齢50年)
グルナッシュ・ノワール50%(樹齢7~12年)
アルコール度数 11.5%
サイズ 750ml

¥4,290 税込

在庫切れ

説明

アルベール山脈の梺。花崗岩質、片麻岩質の「グネイス」深い土壌。破砕無し、除梗無しのグラップ・アンティエール(全房)のぶどうを24時間6℃に冷やしてからアルコール発酵。グラスファイバー+ステンレスタンクで7日間のマセラシオン・カルボニック。MLFまで別々に醸造。重力を利用して、果汁の移し替えを行う。500Lの木樽で2ヶ月ほど寝かせて11月下旬に瓶詰め。

ジャン・フランソワ・ニックの「ヴィンテージを映す鏡」として最も早くリリースされるキュベ。フランスでは10月リリースのため「Octobre オクトーブル」と名づけた。ちなみに、フラール・ルージュのワイン名は映画の題名をモチーフにしている。オクトーブルは1990年に公開された「レッド・オクトーバーを追え!」から。毎年のヴィンテージの味わいを映し出す鏡として毎年人気の高い1本。プリムールワインの品質をはるかに凌駕している素晴らしいワイン。

フラール・ルージュについて

2002年にフラール・ルージュを立ち上げて7年目に入る。年齢的にも経験的にも最高に波に乗っている佳境にいるジャンフランソワ・ニックを訪ねる。繊細な感性を持ちながら果敢に挑戦し続けるジャンフランソワ・ニックだ。良く研いだ日本刀のように繊細で切れ味の良い感性をもった人物だ。鋭い視線の奥に光る意志の強さは大自然を相手に共存を図る男の冷静な観察力が表現されている。

スペインの国境に近いアルベル山麓の荒地を買い取って、自分自身で雑木林を引き抜き開墾した畑が原点だ。アルベル山の傾斜面一帯は、昔、葡萄園で埋め尽くされていた。近年になると葡萄栽培農家は農作業の難しく厳しい斜面畑を避けて平地に葡萄園を引っ越してしまった。そのまま何十年も放置されていた荒地を、葡萄園に再開拓したのである。開拓と一言で云ってしまえば簡単なことのように聞こえるが、実際はとんでもない困難を窮めた作業である。葡萄園を開拓した人間でその後に体を壊したり、命まで落としてしまった醸造家を何人も私は知っている。並大抵の精神力や体力ではできない作業である。そんな過酷な作業をやり抜いた志も眼の奥に読み取れる。尊敬すべき人物である。

もう一つ尊敬すべきことがある。南フランスの自然派ワインを育てあげた男である。南仏におけるボジョレのマルセル・ラピエール的存在の人物である。10年前にルシオンにやって来た時は、この地方には自然派らしき醸造元は殆ど存在しなかった。特にセミ・マセラッション・カルボニック方式の自然派は皆無だった。

ところが今はこのジャンフランソワ・ニックが育てた若手自然派が竹の子のごとくに増えている。彼の指導力のお陰だ。若手に惜しみなく醸造方法を伝授しているのである。まるでジャンフランソワ学校と云ってもいいほどである。若手にとっては尊敬とあこがれの人物といっていい。

彼の自然派醸造の能力は天才的と云っても過言でない。その凄さはエステザルグ農協で働いていた時に身につけた。現存する自然派の造り手は殆どが小規模醸造の造りしか知らない。ジャンフランソワの凄さは、設備がそれほど整っていない農協の醸造所で、しかも大型タンクで大量の自然派ワインを無事に造り続けてきた実践の中に隠されている。農協で89年より初めて91年にはSO2の使用を10mgに押さえ、96年にはゼロSO2を成功させた。

恐らく天才といわれるフィリップ・パカレでも農協の設備と大型タンクでの自然派ワイン醸造は困難なことだろう。ここでもジャン・フランソワ・ニックの天才的な実践対応力の凄さを垣間見ることができる。大型タンクで、清潔度も思うように出来ない条件下で彼なりに工夫している作業に頭が下がる思いだった。

南ローヌのエステザルグ農協で醸造長を長年務めていたジャンフランソワには無二の親友である現ラングロールのエリックと描いていた夢があった。二人で醸造元を打ち立てる夢だった。ところがある時、このアルベル山の麓を訪れた時に、すべてが変わってしまった。元々、地質学を専攻していたジャンフランソワにとって、この土地の多様性と複雑性を持ち合わせた地質と土壌に出会った時は感動を超える感動だった。本当に体の芯から震えるものがあった。自分がワインを造るのはここだ!ジャンフランソワは即決した。

ピレネー山脈の隆起と共に浮き上がったロッシュ・メールと呼ばれる太古の昔に海だった数億年前の岩盤が地表近くに現れている。地表には若干のシスト状の瓦礫や石英石、水晶がかった小石、鉄石、花崗岩、そして火山岩が砕けて砂状になった土壌。こんなにも多様で複雑な要素を備えた土地を今で見たことがなかったのである。しかも、標高300メートル、しかも夜は地中海からの風があり昼夜の寒暖の差が大きく、酸が残り安い。自分が造りたい理想のワインは、酸を主体にしながらも太陽も感じさせるピュア-なワインだった。そんなワイン造りが可能な条件、微気象を完璧に備えていたのである。ジャンフランソワにとって、これからの人生を賭けるのはここしか考えられなかった。

ローヌに戻って親友ラングロールのエリックにこの話をした。エリックは残念がったが大賛成してくれた。エリックにとっては尊敬するお婆さん、お祖父さんの畑のあるタヴェルを離れる訳にはいかなかったのである。

こうして二人は別々にほぼ同時期に独立醸造所を立ち上げた。ジャンフランソワにとって、畑を開拓しながら土壌を検証し自分が造りたいタイプワインの為に、土壌とそれに最適な品種を植えていった。まさにオーダーメイドの自作葡萄園なのである。二人は定期的会っている。2人のワインをブレンドしたワインを共同リリ-スしている。

インポーター資料より

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