説明
やや濁りのある中程度の黄色。リンゴやカリン、若い洋梨などを想わせる果実香と風味に火打ち石のようなテロワール由来の香りが加わります。ほどよい甘みが感じられるアタックで負担なく口中へと広がり、ほんのりとバニラのような風味が感じられ、
円く柔らかい印象を与えます。柑橘や新鮮なりんごをかじったようなフレッシュさを感じさせる伸びやかな酸があり、そのお陰で口当たりを軽くしスムーズな流れを引き出してくれます。舌には心地よい甘みが残り、果実味と旨味が余韻に長く続きます。時間の経過でバニラのようなニュアンスよりも果実味が一層膨らみ、また若々しい果実味だけでなく蜂蜜のような風味が感じられ深みが増していきます。
ミッシェルの蔵は、エマニュエル ウイヨンやピエール オヴェルノワが居を構えるピュピヤンから、車で15分ほど山道を走ったモンティニィ レ アルスル村にある。
16歳から父親と一緒に働いていたが、ワインを専門に造っていなかったことから、ほぼ独学でワインについて学んできた。アドバイスをくれた人たちは、かつて昔ながらの栽培と醸造をしていた祖父くらいの年齢の、既に引退した人たちだけといった環境。有機栽培をしていることで周囲からは異端者扱いされ、(採算性が悪い理由から)銀行もお金を貸してくれない、極めて厳しい時代を耐え抜いてきた苦労人である。
頑張って続けて来ることができたのは、アルボワのレストラン「ジャン-ポール ジュネ」の初代料理長アンドレ ジュネ氏から受けた薫陶が大きいと言う。アンドレは、ミッシェルが納品に訪れるたびに古いワインを飲ませてくれ、苦しくても栽培と醸造の方法を楽な方向に変えては絶対にいけないと励ましてくれた。ミッシェルのワイン造りの根幹にあるのは、仕事の内容は違っても、アンドレ ジュネのようなモノ造りをする職人が共通して持つ、魂のようなものなのだと思われる。
(イポーター資料より)
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