フェウドグアリーニの畑で栽培された3種の品種をブレンドして造られたワイン。平均樹齢は20年。10月初旬に手摘みで収穫したブドウを除梗し、ステンレス タンク内で24時間温度コントロール無しでマセラシオン。その後果皮と分離させます。熟成は大樽とステンレスタンクに分けて6ヶ月間。ボトリング時に澱の集中した最後の方のみ軽くフィルタリングを行います。So2は完全無添加。

今あるロットは2回目のロットで2020年に入荷したロットです。このロットなぜか揮発酸が以上に高くて豆も強烈なので超売りづらいロットになってしまいました。今回は、良くなっているかなと思い開けてみました。色がかなり変化していて澱もすごい沈殿。香りは酸化的で紹興酒のよう。味わいは果実も旨味も少し抜けてきているような味わいでした。正直さらに難しい状態に突入するのか？感じてしまいました。
ただ、以前の揮発酸と豆を感じなくなり、旨味さえ戻ればなーと思い、抜栓2日目になんとなく「しっかりとボトルを振って」飲んでみました。そうしたら、エキス感というか旨味的な味はじんわりと強くなったように感じられ、甘みもほんのり。香りにも出し感が戻り間違いなく美味しくなりました。黒葡萄の肉付きはなく、削ぎ落とすだけそぎ落として出しだけ取ったスープのよう。意外にも「豆は強くなりません」でした。重さやしつこさもなく、ナチュラルでノンフィルターのワインらしい旨味！

アルドが思い描くこの「セニエ」というワインの 着地点がこの味わいだったのかはたぶん「違うのかな？」とは思ってしまいますが、2016年は初挑戦のVT。「プロトタイプ」なこのVTでしか味わえない「刺激的な面白さ」を楽しんでもらえればと思います。ぜひしっかり振ってサーブしてください。