説明
粘土・シスト土壌。樹齢約20年。全房プレスの後タンクで発酵・熟成。毎年このワインは果実味に溢れた印象になることからフルーツ・バスケットと言う意味の名前を付けました。やや濁りのあるグレープフルーツジュースのような色合い。色からも柑橘系や黄プラムなどの想像を掻き立てられる印象で、黄リンゴやカリン、杏や柑橘果実などの黄色い果皮の果実の香りや風味が感じられます。果実味、酸味、旨味が順を追って広がり、フレッシュな印象はありますがフィニッシュは落ち着いた余韻が感じられます。甘さは控えめで辛口の仕上がりですが、熟した果実の風味が多く、温度が上がるとややボディに厚みを感じます。そのため、これからの暑い季節にはキリッと冷して頂くことで柑橘果実のようなキレのある酸と軽快な印象をお楽しみ頂けます。また、そのスッキリとした酸が昆布のような旨味を引き出す役目も果たしてくれます。
ラ・クーレ・ダンブロジアについて
グリオットのワインを飲んでこの道に進んだ ジャン-フランソワ シェネは、「農民であることに誇りをもてる仕事をする」、その想いを胸に抱き自然環境とワインを飲んでくれる愛好家を尊重した農業に取り組むことを決め、化学物質に頼ることなく土と対話を重ねそれを育み、自然かつ健全なブドウを完熟した状態で収穫することに注力してきました。また、醸造者としては「決してワインを触りすぎることなくありのままに造ること」を旨とし、酵母や亜硫酸はもちろん酵素もビタミン剤も決して加えず、成り行きのままに醸造します。強い個性を有するが故に、リリースするまで長い年月を待って良い状態にしたにも関わらずその品質を否定され、父親から譲り受けた畑の一部を売却して資金繰りに充てざるを得ない状況に陥り自分の仕事に対して悩んだこともありましたが、尊敬する生産者からの助言や励ましを得て現在に至っております。
彼が造るワインは、自身に強い影響を与えたグリオットのそれに劣らぬ無限のポテンシャルを秘めており、彼がこの土地で造るからこそできる唯一無二のものだと述べても過言ではないでしょう。
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