説明
鮮やかな明るい赤色。フランボワーズやさくらんぼなどの酸を持つ赤い果実ソースを想わせる凝縮した香りや風味が感じられます。明るく品のある口当たりで、赤すぐりのようなキリッと締まりのある酸があり果実味を押し上げ、緻密なエキス感がしっかりと感じられます。ほどよい甘さが舌に残り酸は飲み口を軽い印象へと導き、凝縮した赤いベリーソースのような風味はほどけるように広がり長く口中に留まります。背筋がピンとして明るく澄んだ果実感は、この先の熟成によりエレガントな雰囲気を醸しだしていくことでしょう。
レグラッピーユ について
ヤオ・ファタルはレグラッピーユと同じ蔵ですが、事情があってドメーヌ名を2つに分けることになりました。ヤオ・ファタルはご主人のマニュエル名義、レグラッピーユは奥さんのカトリーヌ名義となります。マニュエル・デュモラは、18歳の頃に通っていた農業学校で知り合った友人の実家がワインを造っていたことから、家へ遊びに行ったりしているうちに関心を抱きました。更に、彼自身はワイン生産者の家系の出ではありませんが、何代にもわたって果樹園を営む家に生まれただけではなく、牛や鳥などの動物も飼い堆肥も作っていたため有機栽培が当然といった環境で育っています。そのため、かなり若いうちから自然栽培、ビオやビオディナミによるブドウ栽培に興味があり多くの生産者を訪問、彼らのワインも30年間にわたり飲み続けています。その蓄積によって、全ての作業は納得できるブドウを収穫するためにあるべきで、ただ畑を耕し堆肥を投入するといった単純作業では決してなく、畑の状態を注意深く確認しながら行はなければならないと考えております。
妻のカトリーヌは、農村の経済を発展させるためのコンサルティング業に従事していた2012年、パトリック・ブージュ(オーヴェルニュ地方の偉大な生産者として知られる)主催のピクニックで友人からマニュエルを紹介されました。その7ヶ月前に酒屋さんの試飲会でパトリックだけではなく、ピエール・ボージェ、ティエリー・ルナールなどの名だたる生産者のワインを飲む機会があり、オーヴェルニュ地方のヴァンナチュールに対して強い関心を抱いていました。マニュエルと二人でパトリックの蔵を訪問しているうちに、研修していたオーレリアン・ルフォーから、彼の家から遠すぎるため使わない畑を紹介され、これを借りて始めたのが2013年です。収穫の指揮は、少しでも傷んだブドウを迷わず捨てることができる彼女が、全てを指揮しています。 二
人は、ワインの基となるブドウが最良のものになるよう注力しています。具体的には、畑を耕す場合は馬で必要最低限に留めること。害虫や病気対策としてローリエやミント等を蒸留して作った芳香性のある水、オレガノ等のエッセンシャルオイル、そして亜鉛や硫黄と銅、いずれも必要最小限の散布に抑えること。そして収穫量を低く保つこと。こうして栽培から収穫されたブドウを自然発酵、フィルターや清澄作業は行わず、酸化防止剤をはじめとする添加物も一切加えず、限りなく100%に近い「ブドウ果汁だけを原料とした」純粋なワインを造ることに全力を尽くしております。
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