説明
深みのある鮮やかな赤色。熟した赤や黒系果実が混ざり合うような豊かな果実の香りに青みがかった香りが感じられます。ラ・ロッシュ・ベジゴンもそうですが、2016年はこれまでになく非常に完熟した果実味を瞬時に感じさせてくれる仕上がりで、葡萄全体を体で感じているようにエキス分が広がります。ベジェテルや青いという言葉だけ聞くとネガティヴな想像をしがちですが、タイユのもつ果実感はこのニュアンスがあってこそ平坦な味わいにならず、抑揚を感じさせてくれます。しっかりと茎まで完熟した葡萄で、セパージュの特徴をよく引き出している印象を受けました。先に述べたとおりその特徴は充分に感じられますが、しっかりとしたボディで重厚なスタイルではなくミディアムな仕上がりで、爽やかな青いニュアンスと充実した果実感、ほどよい甘み、葡萄を頬張った時のような酸と果皮のようなタンニンなど、それぞれが突出し過ぎること無くバランスを保ちスムーズな飲み心地です。豊かな果実味だけでは魅力的な妖艶さや個性などはそれほど感じられなかったかもしれません。このワインにとって青さは、それらを引き立たせるアクセントとなり素晴らしい役目を果たしていると思います。
ジャン・クリストフ・ガルニエ について
グランメゾンに10年以上ソムリエとして務めたジャンクリストフ ガルニエは、農業学校で学んだ後、マークアンジェリのもとで働きながら多くのことを学びドメーヌを立ち上げました。辛口~甘口 酸化熟成型白~ミネラル豊かな白 赤の微発泡など実に個性豊かなワインを造っています。10年を経た現在、サンベール ドゥ ラティー(村の名前)に7haの畑を所有するに至ったのですが、年数が経つにつれ区画ごとの特徴も把握でき、それに合わせた仕事ができるようになったそうで、醸造も自然に行うことが土地の味わいの表現につながると信じて頑張っています。
彼のワインは自然な造りでありながら、味わいが美しく明確な主張を感じられます。それはきっと、著名なレストランのソムリエの立場でワインを供した経験が、ワイン造りに反映されているのだと思うのです。
メインラベルには、自らの尾を呑み込む蛇「ウロボロス」が描かれております。最も古い文明のシンボルのひとつとされ、世界各地の文明に派生し多くの神話に登場する蛇ないし竜で、創造、輪廻転生や無限などの象徴とされております。ウロボロスに陰と陽、宇宙と地球の意味合いを込めています。
インポーター資料
レビュー
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