説明
ややくすんだ軽い赤色。早摘み苺やプラム、アセロラなどの酸のある赤系果実にブラックチェリーやプルーン(果皮は黒く中は黄色の果実)のような黒系果実が加わり、ややドライハーブのニュアンスが混ざりあいます。バラのような華やかな香りも相まって、上品な様子が伺えます。ほどよい甘さとキリッとした張りのある酸があり、香りに似た風味が調和良く広がります。葡萄由来の酸が主体ですが鋭角ではなく凛とした印象で、赤紫蘇のような風味が旨味と複雑さを与え、梅かつおのようなだしの風味が仄かに残ります。この酸があるからこそ今後の熟成にも耐えうる力があり、エレガントさや繊細さを引き出す大きな要素になります。今は輪郭がはっきりとしていて背筋のピンとした綺麗さがありますが、次第に寄り添うようなたおやかさが旨味とともに引き出されていくことでしょう。地味で控えめなイメージはありますが、モンドゥーズにしかない味わいや変化はピノ・ノワールやガメイに負けないくらいの魅力が感じられます。
ラ・ヴィーニュ・デュ・ペロン について
リヨンから北東に1時間ほど行ったところにあるサヴォア地方で、1年のブランクを空けて、フランソワ・グリナン氏がワイン作りを再開しました。(この再出発にあたって、ベルギー人の2人のナチュラルワイン愛好家が共同経営者として参加しています。)4種類のワインのうち、ルーセットとピノ・ノワールは、以前同様、ヴィル・ボワ村にある自社畑のものです。ガメイとシャルドネは、ビオロジック栽培をする生産者からぶどうを買っていますが、4つ全てを合計しても2.1Haという、以前より少ない生産量です。ナチュラルワインを作り始める前はピアニストだったというグリナン氏。 古くて小さな醸造所をきちんと改装しているあたりは、氏の人柄が表れています。勿論ワイン作りもとても丹念です。
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